tomoima525's blog

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赤ちゃんのねんねトレーニングコンサルタントを雇ったら QoL が爆上がりした

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我が家に娘が生まれて 6 ヶ月が経ちました。育児にもだいぶ慣れてきたのですが、唯一苦労しているのが寝かしつけでした。どうやったら健やかに寝てくれるのか模索していたところ、ねんねトレーニングを専門で行う睡眠コンサルタントの存在を知り、トレーニングを依頼しました。結果としてトレーニングは大成功し夫婦の QoL が著しく向上したので、どのようなトレーニングを受けてどう改善したのか、ブログに残しておきます。

睡眠トレーニングを受ける前の状況

我が家の娘は特に寝かしつけと夜泣きかなり激しかったです。大体 18 時半頃から寝かしつけを始めるのですが、平均 1-2 時間、泣き続けます。夫婦交互でだっこやゆらゆらして気を紛らわしつつ、最終的に奥さんのおっぱいで寝かすというのがいつものパターンでした。一度寝ついても 30 分もすれば起き出すこともざらです。また午前 3 時頃に泣き始めることが多く、だっこやおっぱいを吸わせて落ち着かせる->離すと泣くというのを繰り返すため、奥さんも自分も睡眠不足とストレスで疲弊していました。

睡眠トレーニングについては出産前から有名なジーナフォード氏の書籍などを通読しある程度理解し計画通りに進める努力をしていましたが、結果が伴っていませんでした。

わざわざ日本から取り寄せた本たち

睡眠コンサルタントとは

その名の通り、赤ちゃんの睡眠トレーニングをサポートしてくれるコンサルタントです。小児科医や医療資格を持った人がプライベートに行っているようです。アメリカでは睡眠トレーニングをコンサルタントに依頼するのは一般的なことらしく、Yelp や Google で検索すると沢山ひっかかります。我々は奥さんがレビューの良い先生を調べて、依頼しました。

なお、価格は 2 週間のトレーニングで 700 ドルでした。思いの外高額だったので最初は躊躇しましたが、毎晩安らかに寝られるようになった今では安い投資だと思います。

www.helpingbabiessleep.com 依頼したコンサルタント

睡眠トレーニン

契約上、実際のトレーニング内容について詳しくは書けないので、どのようなトレーニングが実施されたのか紹介します。

電話でのカウンセリング

まずは電話でのカウンセリングから始まりました。一度目に電話した際はまだ赤ちゃんが 3 ヶ月のときでした。先生によると睡眠トレーニングが開始できるのは昼夜の分別がついてくる 4 ヶ月目からだとのことで、今は何もできないこと、寝かしつけは今できる一番ラクな方法(つまりおっぱいで寝かせる)で寝かしつけてと言われました。 そこでひとまず 1 ヶ月は今までの方法でしのぎ、再度連絡をとって正式に依頼をしました。

オンサイトのコンサルテーション/睡眠トレーニング指導

レーニング契約し、質問事項(普段の生活スタイル、トレーニングの目標など)を提出後、先生が家にやってきて、2 時間ほどのコンサルテーションを受けました。具体的には以下のようなことを教えてもらいました。

  • 睡眠トレーニングにおいて重要なポイント
    睡眠トレーニングを始めたから初日からすっと寝るようになるわけではなく、粘り強く親も頑張る必要があります。睡眠トレーニングをするにあたって親が持つべき心構えや取り組むべきことについて教えてもらいました。詳細は最後のまとめに記載します。
  • 寝かしつけの儀式、寝ぐずった時の対応
    寝かしつけの儀式は実践していたのですが、寝ぐずった時の対応方法については知らなかったので学びでした。基本的に 1 時間はだっこはせずにタッピングやなでたりして落ち着かせます。それも間隔を 10 分ほど開け、父親と母親が交互にやることで親側の負担も軽減します。 1 時間たっても泣き止まない時は一度リセットします。10 分ほど抱っこして外を歩くのが切り替えにはよいとのことです。そして再びベッドに置きます。
  • 1 日のスケジュール
    月齢にもよるのですが、赤ちゃんの一度に起きていられる時間は 1.5 - 2 時間が限度です。それに合わせたお昼寝スケジュールと授乳スケジュールについて話し合いました。
  • その他睡眠を助けるテクニック
    お腹にガスが溜まった時のガスの出し方、おすすめの寝間着など赤ちゃんの睡眠を助けるテクニックについて教えてもらいました。寝間着は Sleep sack という脚まで覆う服が防寒かつ 毛布の窒息やSIDS(突然死症候群)を防ぐためにおすすめだそうです。

^ 我が家は先生が一押しだったこれを買いました。これを着ると娘は寝る時間だとわかってくれるようです。2歳まで使えます。

めっちゃノートとったけどあとで全部ドキュメントもらった

オンラインでのスケジュール管理

オンサイトのトレーニング後は主にオンラインでのやりとりが中心になりました。Video Chat またはスプレッドシートでスケジュールの管理および睡眠時の出来事や疑問点の共有をしました。

特にお昼寝時間の管理が重要で、何時にベッドに置いて、何時に実際寝たか、起きたのは何時で一日合計何時間寝たのかというのを細かく記入して、回数も場合によって増やす指示を受けます。そのため一日スプレッドシートにかじりつきです。

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4日目。PD timeはPut Down timeでベッドにおいた時間、実際に寝た時間、起きた時間を書いていきます。入眠時間がだんだん短くなってきています。

また大まかなスケジュールは最初のコンサルテーション時に作っていても、大体ずれます。例えば夜の睡眠の 1 時間前のような微妙なタイミングでお昼寝をしてしまったときに判断に迷うわけですが、スプレッドシートに質問を書けばどうすればよいか先生から指示が返ってきます。

うちの娘は夜泣きが激しかったので、夜の睡眠時間を伸ばすために、まずは夜間 2 回(午後 10 時と午前 2 時)の授乳からはじめ、通して寝るようになってきたら後半の授乳をなくしました。ちなみに、寝ながらミルクをあげることを Dream Feed と呼びます。

寝ぐずりは、最初数日は 1 時間泣き続けて疲れ果てて眠るというのを繰り返していました。正直それまでは 30 分も泣きっぱなしだと諦めて抱っこしていたのですが、先生からとにかく赤ちゃんと距離を置くように、泣いても 1 時間はこらえるようにと言われていたことを辛抱強く守り続けた結果、次第に寝につく時間が短く、泣くことも減るようになりました。

レーニングセッション後の Q&A

2 週間のトレーニング後には、仕上げの Q&A セッションがありました。例えば旅行時の時差ボケへの対応など個別のケースを相談しました。 今後は年齢ごとの睡眠の変化や、歯が生えてくるといったイベントがありますが、それらについての対処方法についてまとめたドキュメントをもらいました。

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レーニング終了後もゴールは毎週書いて貼ってます

睡眠トレーニング後

レーニングの効果は絶大でした。お昼寝の時間にベッドに置くと、そのままころんと寝ます。夜は多少ぐずることもありますが、基本的にはベッドに置いておけば自分で寝ついてくれます。夜 10 時に寝ながらミルクをあげて、あとは朝まで 10-11 時間はしっかり寝ます。

親側にも大きな変化がありました。トレーニング前は赤ちゃんがぐずると不安になってすぐだっこしてあやしていました。今は睡眠を妨げる理由と赤ちゃんの睡眠パターンが把握できているので、自信を持って赤ちゃんの様子を見守ることができます。またすぐに寝ついてくれるために時間と体力のゆとりができ、夫婦どちらかにまかせてジムで運動したり、夜のイベントに参加することもできるようになりました。睡眠不足も解消され、今までの寝かしつけの数時間や夜泣き対応はなんだったんだろうという感じです。

映画見に出かける余裕も出てきた

赤ちゃんの睡眠に必要だったこと

最後にまとめとして、トレーニングから自分たち夫婦が理解した、赤ちゃんの睡眠に必要だったことを挙げます。

  • 食事と睡眠を分離すること
    これが手をかけずに赤ちゃんを寝かせるために一番重要な気がします。お母さんのおっぱいで寝かしつけるという家庭は多いと思います。我が家もそうでした。手っ取り早く落ち着いてくれるのは間違いないのですが、おっぱいを離すとまた泣き出したりして、無限ループに陥ってお母さんは消耗してしまいます。何よりお父さんが寝かしつけをほぼ手伝えないという問題があります。赤ちゃんの安眠の第一歩として、おっぱい = 食事というのを赤ちゃんに理解させることが大事です。 具体的にはおっぱいを飲ませている間は絶対に寝かせない、寝る時にはおっぱいをあげないということでしょうか。
  • 食事と睡眠時間の管理
    レーニングから学んだのは、赤ちゃんがよく寝るためには食事量と日中の睡眠が十分足りていることが不可欠ということでした。多少時間がずれようともトータルでその月齢で必要量が満たされるように管理してあげると面白いように寝つきがよくなります。参考までに 5 ヶ月の場合、日中のミルクは 750 - 900ml、睡眠は 3 時間(1 時間を 3 回)が必要量 *1 です。我が家はトレーニング完了後もアプリで時間と授乳量を管理しています。
  • 親も子供を見守る心を育むこと
    レーニングして気づいたのは、たとえ幼くとも意外と自分でなんとかする能力が赤ちゃんには備わっていることです。我が家の赤ちゃんも、添い寝おっぱいがなくなった当初はギャン泣きしていましたが、そのうち小さなタオルをにぎって自分で落ち着かせる術を身に着けていく様子を見て、それを実感しました。泣きじゃくる我が子を見ると、”ほっておくなんて考えられない”と誰しも考えると思います。しかし手を差し伸べるのをぐっとこらえて、自分でなんとかするのを見守る習慣を身につけるのが、ひとつ親として成長できることなんじゃないかと気づきました。

*1:医師に指示された量です