tomoima525's blog

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「なんとなく元気がない」状態には名前があり対応が必要だと全マネジャーは知っていたほうが良い

ポッドキャスト Today I Learned FMの28 回目はメンタルヘルスの話題について話しました。この記事はその収録に関する追記です。

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「なんとなく元気がない」 = languishing

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"バーンアウトでもないし、うつでもない。けどどこか希望がない。なんか楽しくないし、目的ももてない。なんだかモヤモヤする。" この症状に対し、社会学者の Corey Keyes 氏は languishing という名称をつけました。日本語だと"衰弱"という意味ですが、要はゆるやかに不調になっている状態を指します。

languishing のやっかいなところは、これまで明確に言語化されていなかったために、症状として認識されていなかった点です。認識されていないために早期の対応が遅れ、やがて本当のうつに移行していく可能性が高いです。

元記事では、パンデミックによる緊張状態が長く続いたことでこの症状が生まれやすくなったと指摘しています。

マネジャーとしてチームの languishing に対応する

ポッドキャスト内でも軽く触れたのですが、チームのマネジャーあるいはリーダーシップは languishing について理解し、メンバーのメンタル面のケアをするべきというのが自分の考えです。上記のとおり、本人が自覚しにくいので、誰のフォローもないといつしか燃え尽きてしまいます。このポッドキャストの収録の後、自分もチームメンバーひとりひとりと 1 on 1 を実施し、次の 2 点について話しました。

languishing という状態があること

元記事を共有して、こういう症状があること、今の状況下だと誰でもおちいりうることがあることを説明しました。

languishing の対処方法について

元記事ではこの症状が出てきたときの対応方法として、

  • この症状を言葉にする(例 "languishing なんだよね")。名前をつけることで客観的に心の状態を認識できるようになる
  • 小さいゴールを設定する。ほどよい集中を生み出し、達成感を味わう
  • SNS やメールなどをシャットアウトし、集中する時間をもつ

などが挙げられています。

結局のところ、個人としてこの状態に気づくことや、助けを得ることが大事なことだと考えたので、チームメンバーに対しては、いつでも話してほしいということを伝えました。


ポッドキャスト内でも話した通り、languishing は肉体的な症状がでるわけではない です。そのためメンバーも休みをとることに気後れするかもしれませんし、まわりも「甘え」と感じる可能性もあります。メンバーが気兼ねせずに心と身体を休めるようチーム作りをすることが、マネジャーとして重要な取り組みになると思います。

(ポッドキャスト内で紹介されていた本)