tomoima525's blog

Androidとか技術とかその他気になったことを書いているブログ。世界の秘密はカレーの中にある!サンフランシスコから発信中。

プレゼンスライド英語化のススメ

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ここ数ヶ月勉強会などで発表する機会がいくつかあったのですが、最近は技術系スライドをなるべく英語で作るようにしています。そこで英語でスライドを作るメリット・デメリットとちょっとしたコツについて、書きます。

英語でプレゼン資料を作るようになったきっかけ

海外のエンジニアの友人ができたから、というのが大きかったです。自分がプレゼンしている内容を理解してもらうのであれば、英語が一番良いと考えたわけです。あと、資料は大体SlideShareに公開しています。海外の人も多く見るサービスなので、英語で発信した方が意義があるんじゃないかと思って英語で作るようになりました。

英語でプレゼン資料を作ってのメリット

実際のところ英語で資料を作るのは毎回大変なのですが、以下のようなメリットがありました。

英語の表現が学べる

こういう時はどう表現するのか?といったことを学べるのは良いです。
表現の仕方に困ったときは、海外の資料を結構参考にしたりします。この辺はプログラミングと同じで、写経して覚えていく感じなのかもしれません。

端的に言いたいことを表現する訓練になる

英語で複雑なことを書いたり、長文を書いたりするのはとても大変です。その点スライドの場合、要点が書けてればOKなので、文法などもそれほど気にする必要はありません。逆に、難しく書けない分、言葉を精査して言いたいことだけを明確に書くことが求められます。

また端的に書くためにスライドの設計も考慮しなくてはいけません。

  • 伝えたい要点を整理する
  • 冗長になりやすい部分は積極的に図を使う
  • 1 slide 1 message

などスライドのテクニックを活用して、端的に主張を表現する良い訓練となります。以下の本は結構参考になりました。自分が持っているのは古いやつですが、つい最近新版が出たようです。

新エバンジェリスト養成講座

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海外の人からのレスポンスが得られる(かも?)

一応メリットとしてあげましたが、正直なところこれはそうでもないというのが実感です(焦)日本語で書いたスライドに"英語版出さないのか?"というコメントはいただきましたが、それ以外のレスポンスは海外の人からlikeがついたくらいで、あんまりなかった印象です。とは言えまだスライドを英語でのスライドは4つしかないので、今後に期待です。

なお、先日公開した英語資料は7%位が海外からのアクセスでした。

英語でプレゼン資料を作ってのデメリット

一方でデメリットもあったので、公平を期すために書いときます。

発表時に理解してもらうのに時間かかる

たまに"スライドが英語だったので、理解するのにワンテンポかかる"という感想をいただきます。これは自分のスライド(および発表)の表現がまだ精錬できてない部分が多大にあるので、精進します。

スライド作成に時間かかる

日本語で書くときよりも時間かかります。この表現は適切か、とか、意味が伝わるかということをより意識するからです。 ただ、逆に日本語であればダラダラ書いてごまかしてしまう部分が英語だとなくなるので、それは良い点だと思います。

英語でエンジニアリングに関するプレゼン資料を作るコツ

英語でプレゼン資料を作るにあたって、すでに世の中では多くのノウハウが出回っていると思いますが、自分が特に意識していることについてここでは触れます。

資料の構造はシンプルに

拙い英語でも理解できるように、ロジックはシンプルに。
例えば構成において、自分はSimon SinekのGolden Cicleを参考にしたりします。

  • why (背景、問題意識をオーディエンスと共有)
  • how (どういう手法で解決するのか)
  • what (具体的な方法)

例えばDebotというライブラリについて発表した際は

  • why
    Androidにおけるデバッグ機能の不便さ(本番に必要なコードではない,アプリ情報をいつでも可視化したい等)をなんとかしたい
  • how
    一般的に必要とされるデバッグ機能をライブラリ化する
  • what
    具体的な実装方法・利用方法の説明

という構成にしています。

www.slideshare.net

スライド特有の表現方法を使う

スライド特有の表現方法というのがあり、それらを使うとスライドがスマートに見えます。例えば、書かずともわかることは、極力主語を置かないことなどがあります。
例) ☓ It has useful features... -> ◯ Has useful features...

こういうのは海外のプレゼン資料などを見ると参考になります。 SlideShareのMore Topicsなどから気になるトピックのスライドなどを見てみるのもよいですし、以下のようなスライドの書き方についてまとめた素晴らしい資料もあります。

www.slideshare.net

言葉を削る

言葉が多いとボロがでやすくなりますので、なるべく主張したいことを端的に表現することを心がけています。言葉で表現するよりはイメージ図やソースコード使うことも意識すると、英語に頼らなくてすみます。 f:id:tomoima525:20151021005110p:plain:w400
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まとめ

考えてみると、Githubはみんな誰に言われずとも英語で書くのに、SlideShareやSpeakerDeckに載せるプレゼン資料は日本語って言うのも不思議な気がします。もちろん発表する場が日本語って言うのが大きいですが、スライドを公開するのであれば、英語の方が多くの人にリーチできます。
なお、自分は英語でスライド作った際は、後日ブログに同じ内容で日本語で書いてフォローすることもしています。一旦英語のフィルターを通したことでロジックがシンプルになっているので、簡単に書けます。これもおすすめです。