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tomoima525's blog

Androidとか技術とかその他気になったことを書いているブログ。世界の秘密はカレーの中にある!サンフランシスコから発信中。

2年目以降のエンジニアなら手元に置いておくべき一冊 "スーパーエンジニアへの道"

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今日は表題にある一冊の本について紹介します。この本については、折々につけて人に話したりTwitterでつぶやいているのですが、いつも伝えきれないのでブログに書いておきます。

さらっと内容

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学


本書はエンジニア兼コンサルタントである筆者(ワインバーグ氏)の経験に基いて書かれた、リーダーシップを持った問題解決型のエンジニア(=スーパーエンジニア)となるための指南書です。なお、本書の原題は "Becoming a Technical Leader(技術リーダーになるために)" となっていますが、個人的にはスーパーエンジニアという響きがかっこ良くて気に入っています。
内容としては、"スーパーエンジニアになる"というテーマを軸として

  • 1部 定義: 技術リーダーとは
  • 2部 技術革新: イノベーティブである方法
  • 3部 動機付け: 自分やメンバーのモチベーション高めるには
  • 4部 組織化: チームワークや組織で力を持つことについて
  • 5部 変容: 変化していくこと

という5つの項目から構成されています。

エンジニアが備えるべき人間力やリーダーシップへの考え方を示唆してくれる

この本の素晴らしい点は、エンジニアがキャリアを積み上げるにつれてぶち当たる様々な課題に対して、考え方のヒントを与えてくれるところです。

例を出します。
日々の業務に忙殺されて、自分のスキルアップの時間が取れないといったことは往々にしてあるかと思います。それに対するひとつの答えとして、5部 変容の「変化のための時間をみつける」では以下のように書かれています。

良い課題解決型リーダーは、彼らが投入した時間よりはもうちょっとだけ多くのものが手に入るような状況を作ることができる

例えば、 他のチームのために技術レビューをする ことによって、 最新の技術に遅れないようにしたりトップクラスの技術者が意見交換するのを聞く ことが出来るようになります。 限られた時間でちょっとだけ多くのものを手に入れよう という意識を向けることで、仕事への取り組み方が変わるという気付きがありました。

組織に関する考え方もとてもためになりました。1つだけ紹介すると、ワインバーグ氏は組織の意思決定にはおおまかに3つのパターンがあるといいます。表にすると以下のようになります。

名称 方法 特徴
投票 各個人の投票の平均を採用する 決定時間を予測できる、中間の結果しか得られない
強力なリーダー リーダーの意思決定 リーダーの知識に依存する、外部情報の影響がある
コンセンサス 議論による合意 決定の品質が上がる傾向がある、仕事の責任をメンバーで共有できる

これを見ると、もちろんコンセンサスが問題解決においては一番好ましいと考えられます。 が、ここで最も重要な点としてワインバーグ氏が指摘することは、常に最善な意思決定方法はない という点です。状況によっては専門知識を持ったリーダーの意思決定の方が有効であるケースもありうるということです。
重要なのはチームが 問題を理解し、アイデアの流れを管理し、品質を保持できる という機能を持つことで、その目標を達成するために最適な意思決定方式を考えるべきである、と述べています。

驚くべきことは、この本が書かれたのが1986年という点です。もちろん、30年たっているので各所のストーリーで出てくる技術的な話は当然古びてはいます。しかし、そこに現れる問題や解決方法は普遍的なものなんだなぁと実感させられます。

なぜ2年目以降のエンジニアに本書をオススメしたいのか

理由としては、本書が経験にもとづいたものだからです。1年目ですと、基本的な業務知識や技術を身につけることで精一杯です。経験値が溜まって、ある程度余裕ができてきたタイミングでこの本に触れることで、自分の実体験に投影して読むことができると思います。実際、自分が初めてこの本を手にとった(先輩から話を聞いて買ってみた)のは新卒10ヶ月目頃だったのですが、読んでもイマイチぴんと来ませんでした。
逆に、エンジニアとして様々な経験を積んだ人ほど、色々な課題感を抱えていると思うので、この本の内容は身に染みこむんじゃないでしょうか。

まとめ: トイレに置こう。ぱっと開いた所から読んでみよう

f:id:tomoima525:20160906231028j:plain:w300うちのトイレ
個人的には、一度通しで読んだ後は、トイレに置くことをお勧めしたいです。各章が短いので、忙しい朝でも十分読めます。どこから読んでも、何度読んでも、多くの気付きがあります。日々課題に向き合うエンジニアには強く推したい一冊です。

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学

スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学