通信キャリアをT-mobileから Googleが提供するモバイル通信サービスであるProject Fiに乗り換えて使ってみた感想です。
Project Fiとは
いわゆる格安SIMのグローバル版のようなものです。特徴としては
- 複数のキャリアの中から接続が良好なものを自動的に切替え、品質の高いモバイル通信が可能
- 世界135カ国で利用可能な電話番号、モバイル通信が提供される
- モバイル通信料は一律 $10/1GBで、利用した分だけ課金される(例 0.65GB = $ 6.5)
少々古いのですが、Gigazineで紹介された記事があります。
複数のキャリアから良好なものを選べるという点はGoogleならではな特徴だと思います。
使用制約
一方で現状では結構制約があります。
まず、Project FiのSIMをアクティベーション可能な端末が現状 Nexus 5X, 6, 6P, Pixelしかないです。一度SIMをアクティベーションした後はどの端末でも(iPhoneでも!)使えますが、利用出来るネットワークはT-mobileのみになってしまうようです。
また登録にあたってはSIMを送付するための米国住所が必要になります。確認していませんが、クレカも米国住所である必要があるかもしれません。
乗り換えた理由
通信料を奥さんの携帯と一元で管理したかったのと、海外旅行などでも通信を気にせず携帯を使いたいというニーズから乗り換えしました。
現状の通信料は(自分の契約料 $20) + (奥さんの契約料 $15) + それぞれの通信料という内訳になっています。
乗り換え方法
乗り換え方法は至って簡単で、Project Fi のページに行き、住所やクレカ番号等必要な情報を入力するだけ。契約が完了すると、指定の住所にSIMを届けてくれます。
Project Fiの登録についてはGoogleアカウントが必要なのですが、USで発行されたアカウントか、USの住所が紐付けられたアカウントでないと登録が出来ないようでした。
入力時に今の電話番号を入力すると、乗り換えの手続きも途中までやっておいてくれました。
GoogleからSIMが届いたら、それを端末に挿してActivateした上で、前の通信会社(自分の場合はT-mobile)に乗り換えの連絡をしたら1時間もかからず移行できました。
良かった点
どこでもつながりやすくて速い
都心部だとどこでも大体高速につながります。通常のLTEだけでなくOpen Wifi(Starbucks Wifiとか)にも自動でつないでくれるので、通信コストを押さえることが出来ているようです。また先日、T-mobileだと絶対ネットワークが繋がらなかったヨセミテに行ってきたのですが、ネットワークは弱いもののちゃんと繋がりました。
3Gだけど一応つながってる
実は海外旅行で使ったことはまだないのですが、これもちゃんと繋がるはずと期待しています。
通信料を管理しやすい
通信料は専用のアプリで常にチェックすることができます。指定した量より使いすぎたときは通知もしてくれます。明瞭にどれだけ使ったかがわかるので、使いすぎを防ぐことが出来ているかなぁと思います。
明朗会計なUI
他キャリアが優れている点
通信料
一応格安SIMな位置づけだとは思うのですが、固定費 $20 + 10ドル/GB なのでめちゃくちゃ安くはないです。アメリカ旅行で使うのであれば T-Mobileの$30で2GBプランの方がお得だし、端末のアクティベーションも大変簡単です。日本だと IIJMio何かのほうが多分安いですよね。
端末の制約
今のところProject Fi が想定通り使える端末が限られていて、その購入費(Nexus 5Xでも$200くらい?) を考えるとiPhoneユーザーには勧めづらいです。とはいえPixelはとても満足度高いので、Pixelを手に入れてProject Fi にするのは良い選択でした。
まとめ
アメリカの住所が必要 & 端末制約というネックはありますが、ほぼ世界中で一律料金で使えるというのは他にないので、良く海外旅行をするのであればおすすめしたいです。解約も非常に簡単なようなので、自分はしばらく使ってみようと思っています。
2017/09/27追記
日本でも問題なく繋げられることが確認できました。他社のsimとは異なりSMSが世界中で受けられる(→アプリの認証などで困らない)のが良いですね。
2018/02/25追記
中国で接続も可能でした。またグレートウォールも飛び越えてGoogleやFacebookなどのサービスも利用できました。ただし通信速度はとても遅いので、WeChat PaymentやWeb決済をモバイルで行う場合は決済が失敗することがあるので要注意です。