8/21/2017の皆既日食を見てきました。興奮冷めやらぬうちに旅行録を写真とともに残しておきます。
日食を見るまで
皆既日食はアイダホ州のWeiserという地域の近くにあるMann Creekというところで観測しました。ここは奥さんの知人の天文ファン(本人曰く”めちゃくちゃ天文マニア”)の方が一年前から天候、日食経路、周辺環境を踏まえて選定した場所です。
アメリカで皆既日食が見られるのは38年ぶりで非常な混雑が予想されるということもあり、日食の前々日に現地最寄り(と言っても100km離れている)のボイジというところに入りました。
どこに行っても「日食見に来たの?」と言われ、日食グッズもそこかしこで売られていました。
前日はやはり混雑を懸念し、早朝にはボイジを出てMann Creekに向かったのですが、思った以上に空いていました。多くの人がより気軽に鑑賞できる場所に向かったようです。場所の選定大事ですね。
現地に朝9時半頃に到着しテントを立てた後は、合流した方たちとBBQをしたり本を読んだり過ごしました。気温は36度前後あり、乾燥していてとにかく暑い。テント場なので周りにもいくつもテントやキャンピングカーがあり、目の前の池で泳いだりしてのんびり過ごしていました。
キャンプ場
テントだけだと蒸し風呂なのでタープを貼って日よけ
$5の使い捨てグリルでBBQ
観測器具セットアップ
日が暮れにはとても美しい夕焼け空と夜には綺麗な天の川が空にかかっているのが見えました。
いざ皆既日食
皆既日食にはサロスと呼ばれるいくつかの周期があるそうです。今回のサロスは比較的短いもので、最長約2分40秒の皆既日食です。なお日食は英語で Solar Eclipse ですが、皆既日食は特にTotal Solar Eclipseあるいは Totality と言います。Totalityって響きがカッコイイですね。
最初の部分日食は現地時間AM10時15分ごろからスタートしました。この段階ではまだ実感はほとんどわかず、観測している人たちもワイワイしています。
部分食は日食グラス越しでないと欠けている様子はわかりません。しかし11時頃になるといよいよ太陽が欠けてきて、空は青みが増し、気温が明らかに下がってきます。さっきまで飛んでいた鳥がいなくなり、静かになったのが印象的でした。 ピンホール越しに光を映すと、月形に影が変形しているのがわかります。
そして11時33分。いよいよ皆既日食の瞬間がやってきました。
あっという間に周囲が暗くなり、太陽は周辺部のみゆらゆらと輝きを放ちます。一方地平線は赤みを増し、まるで夕焼けのよう。
皆既日蝕の瞬間、まるで夕方のように周りが暗くなりました#SolarEclipse #皆既日食 pic.twitter.com/XoNaU87Oif
— Tomoaki Imai (@tomoaki_imai) 2017年8月21日
とにかく不可思議な風景に「ヤバイ」しか言葉が出てきませんでした。カメラを準備していたのですが、とてもちゃんと撮影する余裕などなかったです。息を呑むことしかできないほどあっという間の美しい自然現象でした。
観終わった後
日食を堪能した後は再び気温も上がってきたので、早々にテントを畳んでボイジへ向かいました。同じような帰り道をたどるキャンパーたちのためか通常より1.5時間くらい長くかかりましたが、他の観測地では通常2時間の道が7時間になったそうです。比較的空いている場所でよかった。そのままボイジに一泊して、次の日サンフランシスコへの帰路につきました。
ところでアイダホ州は白人が84%もいるらしく、レストランやお店に入っても自分たち以外全員白人ということが何度もありました。会う人会う人とても親切でフレンドリーだったのが印象的でした。
The Potato Capital of the U.S.
旅費
以下に忘備録的に経費を残しておきます。奥さんの分のキャンプ道具を揃えたりテントを買ったりしたこともあり、$500程使いましたが旅行自体は二人で$1200程度でした。飛行機を5ヶ月前に予約していたので、値段が高騰する前に買えたのが良かったのかもしれません。
飛行機 * 2人分 $434 レンタカー $280 ガス $20 (約200km分) Airbnb $80 Hotel $180 外食 $100 キャンプ場での雑費(BBQセットその他) $70 キャンプ道具(テントその他) $500 雑費(お茶等) $50
合計 $1714